2026/09/26 13:00

CBDオイルの摂取量は、すべての人に共通する一つの数字では決められていません。
研究や医療現場では、1日数十mgから数百mgまで幅広い量が使われています。ただし、対象者、摂取目的、製剤、使用期間が異なるため、研究で使用された量を一般向けCBDオイルの摂取量としてそのまま取り入れることはできません。
この記事では、成人を対象とした臨床研究、カンナビノイド医薬品(医療用大麻)の実使用データ、てんかん治療に使用されるCBD医薬品の用量を整理しながら、CBDオイルの量を考えるための基本を解説します。
CBDオイルには1日の標準摂取量がある?
2026年9月時点で、日本の一般消費者向けCBD食品について、国が定めた統一的な標準摂取量は確認できません。
CBDは、摂取する人や条件によって体内への取り込まれ方が変わります。主な違いには、次のものがあります。
・体格や代謝
・空腹時か食後か
・食事に含まれる脂質の量
・オイルやカプセルなどの製剤
・摂取する時間帯
・医薬品の使用状況
・肝機能などの体調
そのため、「体重が同じなら適量も同じ」とは限りません。
CBDが体内で吸収・代謝される流れについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【CBDガイド】CBDオイルを飲むと体内でどうなる?吸収と代謝を解説
成人の研究では何mgのCBDが使われている?
成人を対象としたCBD研究では、体重1kg当たりの量ではなく、「1日50mg」「1回300mg」といった固定量を使う例が多く見られます。
代表的な研究例を整理すると、次のようになります。
| 対象者・研究内容 | 使用されたCBD量 | 使用期間 |
|---|---|---|
| 健康な若年成人 | 50mg/日 | 8週間 |
| 原発性不眠症の成人 | 150mg/夜 | 2週間 |
| 健康な成人の睡眠研究 | 300mg/回 | 単回 |
| 精神病発症リスクが高い成人 | 600mg/日 | 1週間 |
健康な若年成人を対象とした2023年の研究では、1日50mgを8週間使用しています。睡眠や免疫指標などが調べられましたが、この結果だけで50mgを一般的な推奨量とすることはできません。Kisiolek et al., 2023
原発性不眠症の成人30人を対象とした2024年の無作為化比較試験では、CBD150mgを毎晩使用しました。多くの睡眠指標ではプラセボと同程度で、一部の心理的指標に違いが見られました。Narayan et al., 2024
健康な成人を対象とした2018年の試験では、就寝前にCBD300mgを1回使用しています。この試験では、急性の睡眠・覚醒周期に大きな変化は見られませんでした。Linares et al., 2018
このように、臨床研究で使用されている量は研究目的によって大きく異なります。
研究で使用された量は、「その量がすべての人に適している」という意味ではありません。研究条件を理解するための参考値として見ることが大切です。
カンナビノイド医薬品(医療用大麻)を使用している人は1日何mg摂取している?
「実際の診療では、どのくらい使用されているのか」を示すデータもあります。
オーストラリアの専門クリニックで経口カンナビノイド医薬品を処方された3,961人を対象とした研究では、CBDの1日量中央値は22.5mgでした。
対象者の平均年齢は56.1歳で、主な使用目的は次のとおりです。
・慢性痛:71.9%
・精神領域:15.4%
・神経領域:2.1%
・その他:10.7%
ただし、この研究ではCBDだけでなく、THCを含むカンナビノイド医薬品も使用されています。また、複数の疾患や服用薬がある患者を含む、医療機関での実使用データです。
したがって、22.5mg/日は一般食品の推奨量ではありませんが、医療管理下で実際に使われていた量を知るための参考になります。Vickery et al., 2022
てんかんの治療では何mgのCBDが使われている?
CBDは、海外では一部の難治性てんかんに対する医薬品としても使用されています。
米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)が承認しているCBD医薬品「エピディオレックス」は、1歳以上のレノックス・ガストー症候群、ドラベ症候群、結節性硬化症に伴う発作を対象としています。
2025年6月改訂の添付文書に記載されている用量は、次のとおりです。
| 対象 | 開始量 | 維持量・上限 |
|---|---|---|
| レノックス・ガストー症候群 | 5mg/kg/日 | 維持量10mg/kg/日、最大20mg/kg/日 |
| ドラベ症候群 | 5mg/kg/日 | 維持量10mg/kg/日、最大20mg/kg/日 |
| 結節性硬化症 | 5mg/kg/日 | 推奨維持量25mg/kg/日 |
例えば、体重20kgの場合は次の量になります。
・開始量:100mg/日
・維持量:200mg/日
・最大量:400mg/日
・結節性硬化症の推奨維持量:500mg/日
これらは、精製CBD医薬品を使った治療量です。開始前と使用中には肝機能検査を行い、医師が発作の状態、併用薬、体調を確認しながら調整します。
食品として販売されるCBDオイルとは、目的、製剤、管理方法が異なります。米国食品医薬品局「EPIDIOLEX処方情報」、2025年6月改訂
「体重×1mg/日」はCBDの目安になる?
CBDについて、「体重×1mg/日」という計算式が紹介されることがあります。
この式で計算すると、1日量は次のようになります。
| 体重 | 計算上のCBD量 |
|---|---|
| 40kg | 40mg/日 |
| 50kg | 50mg/日 |
| 60kg | 60mg/日 |
| 70kg | 70mg/日 |
| 80kg | 80mg/日 |
例えば体重60kgの場合、1日60mgです。これは成人研究で使用される量の範囲には含まれます。
また、FDAのエピディオレックス添付文書では、重度の肝機能障害がある患者の減量した開始量として1mg/kg/日が記載されています。
体重は参考項目の一つですが、CBDの量は体重だけでなく、製品濃度、食事、使用経験、体調なども含めて考える必要があります。
CBDオイルは濃度より「1滴当たりのmg」で比べる
CBDオイルの5%、10%、20%といった数字は、製品中のCBD濃度を表します。
同じ1滴でも、濃度が高くなるほど含まれるCBD量が増えます。
swisscan® CBDオイル10mLは、1滴を約0.03mLとして、次のように設計されています。
| 濃度 | 1本当たりのCBD量 | 1滴当たりのCBD量 |
|---|---|---|
| 5% | 500mg | 約1.5mg(表示上約2mg) |
| 10% | 1,000mg | 約3mg |
| 20% | 2,000mg | 約6mg |
| 30% | 3,000mg | 約9mg |
| 40% | 4,000mg | 約12mg |
例えば1日6mgを取り入れる場合、計算上は次の違いがあります。
・5%:約4滴
・10%:約2滴
・20%:約1滴
摂取するCBD量が同じであれば、濃度が高いほど必要な滴数は少なくなります。
ただし、1滴の容量は、スポイトの持ち方やオイルの温度などによって多少変わります。より細かく調整したい場合は、1滴当たりのCBD量が少ない濃度の方が扱いやすくなります。
初めてCBDオイルを使う場合は何mgから始める?
一般食品としてのCBDには、全員に共通する開始量はありません。
swisscan®では、初めて使用する方が量を確認しながら取り入れられるよう、1日2~6mg程度から始める方法を目安としてご案内します。
これは疾病に対する治療量ではなく、製品を計量しながら取り入れるためのswisscan®独自の使用目安です。
段階的に調整する方法
・まず1日2~6mg程度から始める
・3~7日間は、できるだけ同じ量と時間帯で続ける
・使用した量と時間を記録する
・量を変える場合は、一度に大きく変えず、1滴単位で調整する
・体調に変化を感じた場合は使用を控える
例えば、5%オイルなら1滴約1.5mg、10%オイルなら1滴約3mg、20%オイルなら1滴約6mgです。
初めての方や細かく量を調整したい方には5%または10%、1滴当たりのCBD量を把握している方には20%以上が選択肢になります。
CBDの量を記録するメリットは?

CBDオイルは「何滴使用したか」だけでなく、実際に何mg摂取したかを記録すると、濃度の異なる製品へ変更するときにも比較しやすくなります。
記録する項目は、次の5つで十分です。
・使用した製品と濃度
・滴数とCBD量
・使用した時間
・食前か食後か
・その日の体調
例えば、10%を2滴使用した場合は「CBD約6mg」と記録します。20%に変更した場合は、約1滴が同程度のCBD量です。
食事によってCBDの吸収が変わる可能性があるため、比較するときは食前・食後などの条件をそろえると記録を確認しやすくなります。
CBDオイルを使用する前に確認したいこと
医薬品を使用している方は、CBDを取り入れる前に医師または薬剤師へ相談してください。
CBDは肝臓のCYP酵素やUGT酵素などで代謝され、一部の医薬品の代謝に影響する可能性があります。特に抗てんかん薬、抗凝固薬、免疫抑制薬、鎮静作用のある薬を使用している場合は、併用について事前確認が必要です。
また、次に該当する方は、医療従事者へ相談したうえで使用を検討してください。
・妊娠中または授乳中の方
・妊娠を希望している方
・肝機能について治療・検査を受けている方
・継続的に医薬品を使用している方
・18歳未満の方
眠気や注意力の変化を感じた場合は、自動車の運転や機械操作を控えてください。
よくある質問
CBDは体重が多いほど摂取量も増やすべきですか?
体重は参考項目の一つですが、体重だけで摂取量を決めることはできません。食事、代謝、使用経験、製品設計、医薬品の使用状況などによっても体内への取り込まれ方が変わります。
研究で使われている50mgや150mgから始めてもよいですか?
研究用量は、対象者、研究目的、製剤、使用期間を定めたうえで使用されています。一般向けCBDオイルの開始量を示すものではありません。初めての場合は、製品表示を確認し、計量しやすい少量から段階的に調整する方法が考えられます。
CBDオイルは1滴何mgですか?
製品の濃度と1滴の容量によって異なります。swisscan®では、1滴約0.03mLとして、5%は約1.5mg、10%は約3mg、20%は約6mg、30%は約9mg、40%は約12mgです。
高濃度のCBDオイルほどよいですか?
濃度が高いほど、少ない滴数で多くのCBDを摂取できます。一方、低濃度の製品は1滴当たりのCBD量が少ないため、細かく調整しやすいという特徴があります。濃度の高さではなく、希望するmg量を計りやすいかで選ぶことが大切です。
同じ量を毎日使用した方がよいですか?
量を比較したい場合は、数日間、できるだけ同じ量と時間帯で記録する方法があります。食事によって吸収が変わる可能性があるため、食前または食後などの条件もそろえると比較しやすくなります。
服薬中でもCBDオイルを使用できますか?
CBDは一部の薬物代謝酵素に影響する可能性があります。服薬中の方は自己判断で併用せず、使用前に医師または薬剤師へ相談してください。
まとめ
CBDオイルには、すべての人に共通する1日の標準摂取量はありません。
実際には、次のような幅があります。
・カンナビノイド医薬品の実使用データ:CBD中央値22.5mg/日
・成人臨床研究:50~600mg/日など
・CBD医薬品:5~25mg/kg/日
・swisscan®が推奨する初回使用目安:2~6mg/日程度
カンナビノイド医薬品や医薬品の数字は、一般食品の推奨量ではありません。研究や治療では、対象者、目的、製剤、検査体制があらかじめ定められています。
CBDオイルを選ぶときは、濃度だけを見るのではなく、「1滴にCBDが何mg含まれているか」を確認しましょう。初めての場合は計量しやすい量から始め、同じ条件で記録しながら調整することが基本です。
